「最近、誰かに見られている気がする」「同じ人物を何度も見かける」――その違和感を覚えたあなた、決して気のせいではないかもしれません。ストーカー被害は思っている以上に身近で、放置すると深刻な犯罪につながるケースも少なくありません。
そんなとき、探偵に依頼することで「証拠の収集」や「加害者の特定」ができ、警察への相談や法的措置の後押しにもつながります。ここでは、探偵にストーカー調査を依頼する流れやポイント、注意点までをわかりやすく解説していきます。
1. まずは状況を整理しておく
探偵に相談する前に、自分の被害状況を簡単にまとめておくことが大切です。たとえば、
- どんな被害があったか(つきまとい・無言電話・自宅周辺の出没など)
- 何月何日にどんな出来事があったかの記録
- 相手に心当たりがあるか(元恋人・SNSの知人など)
などをスマホのメモや手帳に書き出しておくと、探偵側も調査の方向性を立てやすくなります。
2. 探偵事務所に相談(ほとんどが無料)
ほとんどの探偵事務所では、電話・メール・LINEなどでの無料相談を受け付けています。この段階では、あなたの情報は匿名でもOK。調査にかかる期間や費用感などを確認しましょう。
このとき、次のような対応がある探偵は信頼できます。
- あなたの話を遮らずに丁寧に聞いてくれる
- 無理に契約をすすめてこない
- 警察や弁護士との連携経験がある
- 女性調査員の対応が可能(女性依頼者の場合)
3. 現状に合わせた調査プランの提案
あなたの話をもとに、探偵が最適な調査プランを提案してくれます。ストーカー調査では、次のような方法が取られることが多いです。
- 張り込み・尾行調査:被疑者が自宅や職場周辺に出没していないか監視
- 監視カメラ設置:玄関・駐車場・エントランスなどに短期的に設置
- 車両ナンバー調査・身元調査:特定の車や人物の情報を逆引きして特定
- ネット/SNS調査:誹謗中傷や執拗なDMの発信元を調査
調査の内容や日数に応じて見積もりが提示されます。1日調査で3〜8万円前後、1週間で20〜40万円前後が相場の目安です。
4. 契約と事前ヒアリング
調査内容や費用に納得できたら、正式な契約を結びます。契約書には、
- 調査目的(ストーカー行為の証拠収集など)
- 調査対象者(不明でもOK)
- 調査期間・方法
- 料金と支払い方法
が明記されているので、あいまいな表現がないかしっかり確認しましょう。
契約後、さらに詳しいヒアリングが行われます。たとえば「被疑者が現れやすい時間帯」「普段使っている道」「どんな服装が多いか」など、探偵が現場で動きやすくなる情報を共有します。
5. 調査開始と途中報告
調査が始まると、探偵は対象者の動きを記録し、証拠写真や映像を蓄積していきます。張り込みは深夜・早朝を含むことも多く、長時間の監視になるケースもあります。
状況によっては途中経過の報告があり、「怪しい人物が特定できそうです」「証拠が揃ったため翌日で終了可能です」など、柔軟にスケジュールや費用を調整できる探偵社もあります。
6. 調査報告書の提出と今後の対策
調査が終了すると、写真付きの詳細な報告書が渡されます。この報告書には、以下のような情報がまとめられています。
- いつ・どこで・どんな行動があったか
- 調査対象者の服装・特徴・使用車両
- ストーカー行為の証拠(接触・つきまとい・張り込みの様子など)
この報告書は警察への被害届や、弁護士への相談材料としてもそのまま使えます。探偵によっては、警察や法律事務所への紹介、同行支援を行ってくれることもあります。
ストーカー調査の注意点と選び方
- “格安”だけで選ばない:費用が安すぎる探偵は、調査時間が極端に短かったり、素人調査員を使っていたりすることも
- 調査後の対応まで確認:調査だけで終わらず、その後の法的支援まで考えて動ける事務所がベスト
- 身の危険を感じたら、まず警察に相談も忘れずに:緊急性がある場合は、調査より先に保護要請を優先しましょう
まとめ:不安を抱え込まないことが一番の安全策
ストーカーの問題は、放置すればエスカレートすることがほとんどです。でも、証拠がなければ警察や弁護士も本格的に動けないのが現実です。
だからこそ、あなたの違和感や恐怖を確かな証拠に変えてくれる探偵の力を、ためらわずに頼ってください。そして、被害を受けているのはあなたの責任ではないということも、どうか忘れないでください。
あなたの安全と心の平穏を取り戻すために、できることから一歩ずつ動きましょう。それは決して、弱さではなく“強さ”です。