探偵がGPSをつけることの合法性とは?

「探偵にGPSをつけてもらえば簡単に位置がわかるのでは?」と思ったあなた。
たしかにGPSは非常に有効な調査ツールですが、使い方を誤ると違法行為になるリスクもあります。

今回は、探偵がGPSを使って調査を行う際の“合法性”についてわかりやすく解説します。
「どこまでがOKで、どこからがNGなのか?」というポイントをしっかり押さえておきましょう。

【問題提起】GPS調査は本当に合法なのか?

探偵が行う調査の中でも、位置情報を追跡できるGPSの使用は非常に便利で、浮気調査や行動調査で活用されることがあります。

しかし、あなたの知らないところで誰かが勝手にGPSを取り付けていたとしたら…それはプライバシーの侵害であり、違法行為にあたる可能性が高いのです。

【共感】便利なGPS、でも「やりすぎ」が危険

「GPSで証拠が取れるなら、できるだけ使ってほしい」――そう思う気持ちは自然です。
でも、実際には探偵側も“違法な調査”にならないように、細心の注意を払っているのです。

この法律の境界線を正しく理解しておかないと、あなた自身が「共犯」と見なされる可能性もゼロではありません。

【解決策】探偵がGPSを使うときの合法・違法の線引き

✅【合法】本人の所有物・使用許可がある場合

GPSを使っても違法にならないのは、次のようなケースです:

  • 自分名義の車にGPSを取り付ける
  • 配偶者共有名義の車で、配偶者の使用を把握したうえで取り付ける
  • 子どもの安全確認目的での使用(保護者による判断)

つまり、調査対象の“所有権が自分にあるもの”や“正当な管理権限があるもの”に限り、GPSの設置は合法です。

❌【違法】無断で他人の車にGPSを取り付ける

最もやってはいけないのが、相手に無断でGPSを取り付ける行為です。
これは、刑法の「住居侵入罪」や「器物損壊罪」「ストーカー規制法違反」「プライバシー侵害」などに抵触するおそれがあります。

例として、元交際相手の車に無断でGPSを設置したケースでは、ストーカー規制法違反で逮捕された事例もあるほどです。

✅ 探偵事務所が慎重に扱う理由

信頼できる探偵事務所は、「GPSを使ってくれ」と依頼されても必ず合法かどうかを判断した上で実施します。
違法な使い方をすれば、探偵側も営業停止や処分対象になる可能性があるため、非常に慎重です。

また、調査対象が警戒していた場合には、GPSの存在がバレるリスクもあります。
プロの探偵は、GPS単体ではなく、尾行や張り込みと組み合わせて慎重に活用します。

【あなたが注意すべきポイント】

✅「勝手にGPSをつけてください」はNG

あなた自身が「相手の車にこっそりつけてください」と探偵に依頼しても、法的にアウトであれば断られるのが普通です。

その際、断らずに引き受けてしまうような探偵事務所はむしろ危険です。法令遵守ができていない業者は、他の面でもトラブルになりやすい傾向があります。

✅ 契約前に「GPS調査の可否」を確認する

見積もりや無料相談の段階で、「GPS調査はどのような条件で使えるか?」を具体的に聞いておくことが重要です。
法的な説明が曖昧な業者は避け、法的根拠を持って丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。

【まとめ】GPSは「便利」だけど「慎重に使うべき」

探偵がGPSを使うこと自体は違法ではありませんが、その使い方によっては明確な犯罪になる可能性があります。

合法とされるのは、基本的に「自分やあなたが所有・管理している対象に限る」ケースだけです。

あなたがすべきことは、

  • 法律を守る姿勢のある探偵を選ぶ
  • 自分の要望が合法かどうかをしっかり確認する
  • 不透明な説明をする探偵には依頼しない

という3点です。

GPSを正しく、安全に活用するためにも、まずは信頼できる探偵に相談することから始めましょう。

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